WAIPとは WAIP is WAIPno原理 ニューフェリー美咲 WAIP開発経緯 WAIP発明者_高橋義明 WAIP納品実績 WAIP_Agent 代理店 WAIP_Report 報告文WAIP注文・連絡

WAIPの開発
着想
船舶の運航時の抵抗は、大きく分けて造波抵抗と摩擦抵抗がある。この前者の低減には多くの研究者や技術者が取り組み、その結果、これ以上形状を変えても減らせられないというレベルにあるといわれている。一方、摩擦抵抗も低減については、船体の塗料を工夫したり、あるいは、気泡を船底から噴出させて、空気幕や泡を作る方法が研究されて来た。
しかし、基本は造波抵抗のようにFroude Numberが支配している現象と異なり摩擦抵抗はReynolds Numberが支配しているため、摩擦抵抗を低減させる装置の研究開発は実物大の装置で試験をしなければならいことであり、はかばかしい進展はなかったと言っていい。
船底から泡を噴出させる方法は、摩擦抵抗を低減する可能性があるということで、近年実船に装着して運航が試され一応の成果を見ているとの報告がなされている。しかし、これは、船底から噴出す圧縮空気を得るたに大きな動力が必要となっており、抵抗は低減しても、抵抗低減の主目的である運航費の低減への効果は大きくは見込まれない。

WAIPは、船体に空気管(Air Induction Pipe)と、WAIPを設置し、船の運航により空気を船底・船側から噴出し、気泡を得ることを考えたもので、1998年にはすでにその着想による概略構想を得ていた。これは一般にKelvin-Helmholtz Instabilityとして知られている現象を用いたものである。

開発
流体の摩擦抵抗は Reynolds Number に左右され、これは模型実験での研究には限界があり、実物大実験が必要である。そこで、発明者の高橋義明は、IHIを退社後、自由な時間を使い、この着想を実現可能かどうか、実現のための模型実験、実物大実験を積みかさね、実際の運航船に取り着けて、その効果を確かめ、設計手法・施工法を確立した。何回もの実験と考察を積みかせねて、燃費低減率15%以上というWAIPシステムを開発した。以下に主要な開発実験を示す。

 

主要な開発行為(時系列で並べてある)
TEST No -1 予備試験(プリズム型)

Lpp*Bmd*Dmd=11.20*2.941*0.74m
時期 1999年8月
名称および試験の狙い ・「喜久丸」による実海域試験
・プリズム状の抵抗体:一辺が40mmの角柱を断片的 に船幅方向に長手を置いて船底に装備し、船の前進 により背後に発生する負圧によりAIPから大気を吸入 して気泡(マイクロバブル)として船底に沿わせて摩擦抵抗の低減を図ろうとしたもの。
Prism Air Induction Pipe(PAIP)と称している。
成果 ・船底の静圧が負圧になるだけで大気を吸引できることを確認
・気泡(マイクロバブル)が抵抗増加にはつながらないことを確認
・結果は10月のONR Workshop at Newport, Rhode Island,USA, Gas Based Surface Ship Drag Reduction にて発表 [1]
課題 ・PAIPの無い場合と比較して、抵抗低減に繋がっているか否かは未確認
備考 ・大量・安価な気泡(マイクロバブル)生成法の模索
・下北半島:佐井にてボランティア3人で実施
・プリズムの総延長は1.75m程度
・圧縮過程の全エネ ルギーの71%が内部エネルギー上昇に消えてしまうことを発見してから、別の方法で気泡(マイクロ バブル)の生成を行うことを模索し始めた。
     
TEST No 0予備試 験(オジバル翼)

Lpp*Bmd*Dmd=8.9*2.1*0.52m
時期 2000年3月
名称および試験の狙い 「弥生丸」にて実海域試験
成果 ・着脱式の噴出し口(AIPの先端の形状Outletを3種類変えて効果を実証 ・Ogival翼のWAIPを初めて導入
・DGPSで船速を計測することより気泡(マイクロバブル)による摩擦抵抗低減の効果を実証
課題 ・WAIPの改良が必須ということが確認された。
備考  模索から系統的試験へ(WAIP Concept の考案) ・相生湾にて実施
・Outlet形状の室内試験の必要性が明確になった。  後FELにて順次実施。
     
TEST No 1


FELの高速回流水槽


「弥生丸」で試験した3種の排気口(Outlet)
上下を逆さに置いたもの:一番左がWAIP
の原型(Ogival翼)、中央が「喜久丸」のPAIPの試験用Outlet,一番右が、円筒の後部をOpenにしたもの。

時期 2001年9月
名称および試験の狙い

西日本流体技研(Fluid Engineering Laborarory:FEL)にて3種の噴出口(Outlet)の抵抗と気泡(マイクロバブル)による摩擦低減効果を計測

 

 

 

成果

・3種類のOutletからWAIPを選択

Flatな船底と比較して、WAIPの摩擦抵抗低減効果が期待できることを確認した。
 残るは、形状をどのようにするのが良いかという疑問に答えること。

課題

・Ogival翼から 系統試験の開始  Aerofoil翼への改良が焦眉の急になってきた。

・本研究はΔDo:翼による抗力増加と ΔR:気泡(マイクロバブル)による摩擦抵抗低減量の同時計測が必須となった。

・ΔDo  とΔRを如何に同時に評価するかの問題に回答を出すことに迫られた。

備考 SingaporeのDSO National Laboratories 
     
TEST No

2

 
時期 2002年1月  
名称および試験の狙い 3種類のAerofoil翼によるWAIPの性能計測(ΔDo、及びΔR)の計測実施。 
併せて、AIP Outlet形状の試験実施
ΔDo:WAIPによる抗力増加  
ΔR:気泡(マイクロバブル)による摩擦抵抗低減量
 
成果 ・計測装置は確定した、ΔDo とΔRを同時計測。
・WAIPによる抗力増加ΔDoと摩擦抵抗低減量ΔRを同時に評価できる方法の考案(1):ΔRの有理関数表示を考案
 
課題 ・WAIPのParameterを系統的に変えた試験の実施により摩擦抵抗低減曲線への効きを定量的に表示した。   
備考

ΔRの有理関数表示を考案  
・RDEの資金で実施

 
     
TEST No 3

3種の翼型
NACA653-618
SG6043
USNPS-4
時期 2002年5月
名称および試験の狙い 系統的室内試験を実施
成果 ・WAIPの諸元を決定 出っ張りの高さ、翼の形状(弦長、幅、支持板との取り合い等),Aspect Ratio:4
・WAIPによる抗力増加ΔDoと摩擦抵低減量ΔRを同時に評価できる方法の考案(2):ΔDoと同じ大きさのΔRを与える距離XmをCompensation Distance(C/D)と定義した。
課題 実海域試験による性能確認が必須となった。
備考 WAIP諸元の決定。ただし、次を除く
・Aspect比
・迎角
・DSONational LaboratoriesとRDEとの共同研究
C/Dの考案
     
TEST No 4


Lpp*Bmd*Dmd=12.62*2.7*0.83m,500ps
Aspect Ratio:4のWAIPを使用
迎角:16度

船底にアクリル版を配置し、マイクロバブルの発生状況を視認した。
時期 2002年7月
名称および試験の狙い 伊万里湾にてAdventure 2による実海域試験実施
成果 ・正味利得を確認(ΔR抵抗減少ーΔDo翼抵抗増加:これがプラス)を確認
・気泡(マイクロバブル)を船底に設けたAcryl製の窓から観察しその船幅方向の独立性を確認
 この事実から、WAIPの数を船幅方向に増やせば、更なる摩擦抵抗低減が可能と判断。
課題 ・複数WAIP(2個)による性能向上を確認。
備考 WAIP2個による実海域試験
Aspect比:4 迎角:16度
DSO National Laboratoriesと
RDEの共同研究
     
TEST No 5  
時期 2002年12月
名称および試験の狙い ・伊万里湾にてAdventure 2による実海域試験実施Aspect Ratioを4から6に改良し、併せて迎角:12度としたWAIPで実海域試験実施
成果 正味利得:2個のWAIPで4%以上確認
課題 ・更に多くのWAIP装備船による実海域試験が必須
備考 WAIPの実用性の確認と補正によるデータの取得・旧中小企業総合事業団の資金と試験 RDEの資金にて 実施
     
TEST No 6  
時期 2003年6月  
名称および試験の狙い ・FELにて迎角を変えて室内試験を実施  
成果 ・迎角を12,8,4度に変えた時の諸データ入手  
課題 ・12度がこれまでの試験では最適迎角の確定  
備考 ・RDEの資金にて実施  
     
TEST No 7  
時期 2004年7月  
名称および試験の狙い FELにてChambered WAIP のFeasibilityを確認するための試験を実施
現在では WAIP with air compressor と称している
 
成果 ・圧縮空気で気液界面を翼の上方に移動すると予想通りスムースに気泡(マイクロバブル)が発生することを確認  
課題 WAIP with air compressor装備の船による実海試験が必須  
備考 WAIP with air compressorの実証・RDEの資金にて実施  
     
TEST No 8
Suntander Ferry 1

Lpp*Bmd*Dmd=28.8*5.45*1.55m, 700ps
時期 2004年10月
名称および試験の狙い ・Cebu,PhilippinesにてWAIP16個装備試験を実施Santander Ferry1 にて
成果 ・Cebu島とMactan島の間の海峡で速度試験を実施。 同一回転数で船速の増加を実海域で確認。船速の3乗に比例して軸馬力の節減が見込めるとして、計算すると最大14.3%の節減を確認・前後方向に重ねてWAIPを配置したときの効果 (Tandem係数)及び船幅方向に配置した効果:開散係数を計測したが、いずれも1、即ち複数WAIPの効果は単独WAIPの効果の加算であることが判明した。
課題 ・燃費を直接計測することが求められる。
備考 WAIP16個による実海域試験「相当平板」のConceptの誕生MLITの資金にて実施
     
TEST No 9  
時期 2005年2月  
名称および試験の狙い ・就航中のSantander Ferry 1にて燃費を直接計測2004年10月の試験で、最後尾のNo.3 Groupの6個のWAIPは取り除いても推進性能に影響ないことが判明したので、本燃費計測は前の2Groupの10個のWAIP装備で実施  
成果 ・燃費計測で15%弱の効果を確認  
課題 ・WAIP with air compressor装備の船による実海域試験が最後に残った課題・更に大きな船への装備、実海域試験による実績作り  
備考 WAIP10個による実海域試験による燃費の直接計測MLITの資金にて実施  
     
TEST No 10

Lpp*Bmd*Dmd=68*12.3*9.9m
時期 2005年9月
名称および試験の狙い ・就航中の「ニューフェリー美咲」にて日本造船技術センターが実海域試験を実施
成果 日本造船技術センターが海事局舶用工業課の委託を受けて実海域試験を実施18knotsで約5.8%の出力削減に成功した。
課題 ・WAIP with air compressor装備の船の実海域試験で、発明が完了する。
備考 WAIP with air compressor14個による実海域による試験MLITの資金にて実施・Marketing開始
     
 
実運航へ
 

 

ここで使う用語・略称の説明   単位
Aspect retio 翼の全面積を流れに垂直な翼の幅(長さ)の二乗で割った値   即ち、矩形の翼の場合;翼面積=a*b、流れに垂直な幅(長さ)の二乗=b**2  a*b/b**2=a/b,この場合は縦横比になる。
 
迎角 流れを向かい入れる翼の角度  現在のWAIPは12度に設計されている。
 
Prism 断面が三角形の棒状の形状。
喜久丸で Ultra Fine Microbubble を最初に発生させた負圧の発生装置
 
ogival 円管の一部、たとえば120度を翼として使ったもの
弥生丸における最初期のWAIPはこの翼を使った。
 
aerofoil 空力翼型、翼の周りの流れを実験・解析した結果求められた翼型
現在のWAIPはNACA(NASAの前身で系統的に翼型を実験した)の翼型を使っている。
 
Chambered WAIP 現在はWAIP with air compressor と呼称している。
 Air compressorでアシストしたWAIP
 
Lpp*Bmd*Dmd 船の主要緒元で垂線間長さ*型幅*型深さを示す。
meter
ΔDo 翼による抗力増加
kgf
ΔR

翼が作り出したUltra Fine Microbubbleによる幅0.5m*長さ2.6mの摩擦抵抗計測部分の摩擦抵抗低減量

kgf
Compensation Distance(C/D) 翼の抗力増加ΔDoに等しい摩擦抵抗低減量を与える幅0.5mの計測部分の長さ
これにより、WAIPの形状の良し悪しが、C/Dの大きさで評価できる。C/Dが小さいほど良い形状である。
 
  
WAIPとは WAIP is WAIPno原理 ニューフェリー美咲 WAIP開発経緯 WAIP発明者_高橋義明 WAIP納品実績 WAIP_Agent 代理店 WAIP_Report 報告文WAIP注文・連絡
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